NBRP ナショナルバイオリソース ニワトリ・ウズラ

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名古屋大学大学院生命農学研究科附属
鳥類バイオサイエンス研究センター
〒464-8601 名古屋市千種区不老町

ニワトリ ウズラ
野生原種高度近交化系長期閉鎖系閉鎖系
疾患モデル系育成系TGニワトリ
始原生殖細胞株(Primordial germ cell lines)
標準系大型系 疾患モデル系
ミュータント系TGウズラ 別種のウズラ
マイクロサテライトマーカー mtDNA多型情報
遺伝的多様性アリル頻度分布図
血液生化学データ
表現型一覧 遺伝的多様性接種中のワクチン
血液生化学データ

野生原種

赤色野鶏 (RJF)

由来
鹿児島大学より雄1、雌1を導入(2004年)、(有)山梨県野生鳥類繁殖センターより雄2、雌4を導入(鹿児島大由来)(2004年)。 その後、雄15、雌15を導入(2006年)。
特性
スマトラ島よりマクジャクと共に輸入したペアを起源とし、途中、ベトナムもしくはタイ由来個体の交雑を経て20年以上閉鎖集団として維持されてきた系統である。 鹿児島大学には2001年に雄1、雌2が導入され、その後、山梨県野生鳥類繁殖センターへ導入された。家鶏の祖先種であるため、すべての系統のニワトリのコントロール系として使用可能。ヒトやイヌにおいて性格に関連するとされているドーパミン受容体D4Exon1相同領域の反復回数が9回と長い型(9/9)に固定している。
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ハイイロヤケイ交雑系統 (GRY)

由来
2009年に山梨県の愛好家より導入したハイイロヤケイ(Gallus sonneratti)とセキショクヤケイ(G. gallus)の種間交雑個体(Grey x Red F1)の雄1羽を、当センターの愛媛地鶏の雌2羽に交雑し、得られた個体群を起源とする。 交雑群の雌を2世代に渡りGrey x Red F1♂個体と戻し交配し閉鎖集団とした。
特性
ハイイロヤケイは現存する4種の野生原種の一つで、セキショクヤケイ以外で唯一ニワトリの家禽化に一部関与したとの報告がなされている種である。しかしながら、羽装や鳴き声などは、家鶏とかなり異なっており、家鶏との遺伝的差異は大きいと思われる。飼育下での自然交配、人為交配ともにニワトリとの間で稔性のある次世代を得ることが可能である。本閉鎖集団では、ハイイロヤケイに由来すると思われる胸部の覆輪様の羽毛パターンが観察される。また、鳴き声は家鶏とは異なる音節を持つ個体が多い。本閉鎖系集団は、様々な形質においてニワトリとは異なる遺伝子構成を有していると考えられる。
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アオエリヤケイ交雑系統 (GRN)

由来
アオエリヤケイ(Gallus varius)と家鶏(Gallus gallus domesticus)の種間交雑個体に由来する閉鎖系集団である。2013年に山梨県の愛好家より種卵を導入し孵化した雄3羽、雌2羽を起源とする。
特性
アオエリヤケイは、現存する4種の野生原種の中でニワトリと最も遺伝的に差異があることが知られているが、自然交配、人為交配ともに飼育下において稔性のある次世代を得ることが可能である。アオエリヤケイは、その鶏冠や羽装、鳴き声などの特徴が、家鶏とはかなり異なっており、鶏冠は単冠様ではあるが切れ込みがなく、またニワトリの肉垂に相当するものがない代わりに喉に肉水様のひだを生じる。本閉鎖系集団においても、それらの形質が分離しており、下図のようなアオエリヤケイ由来と思われる形質が現れる。また、家鶏から由来すると思われる脚毛形質を保有するが、第4指の付け根に数本の比較的長い羽毛が生じる家鶏では見られない表現型を有する。本閉鎖系集団は、野生原種に由来するため、様々な形質において家系とは異なる遺伝子構成を有していると考えられる。
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