研究内容 本文へジャンプ
花や野菜や果物を遺伝子でデザインする

花や野菜や果物の色や形や大きさ,また,野菜や果物の味や品質は『遺伝子』に支配されています.このため,カラフルでユニークな形の花や野菜や果物,大きくて,美味しく,高品質で,健康に良い野菜や果物を作り出すためには,花や野菜や果物で働いている遺伝子の機能を明らかにすることが必要です.花や野菜や果物の色や形や大きさ,野菜や果物の味や品質を決定する遺伝子を突きとめ,その遺伝子を目的通りに働かせることによって,花や野菜や果物の色や形や大きさをデザインしたり,野菜や果物の味や品質をコントロールしたりすることができます.

最近の研究内容の紹介はこちらのリンクへ!


 ゲノム編集で作出したピーナッツ型のトマト    これまでにない花色の遺伝子組換え花き

研究テーマ

果実の液胞機能
(プロトンポンプ,糖・有機酸トランスポーター,プロテオミクス)

果物はなぜあんなに甘くておいしいのか?その謎を、液胞への物質蓄積に働く「トランスポーター」の機能に焦点を当て、明らかにしています。特に矮性トマト‘マイクロトム’を研究モデルとした網羅的な解析に力を入れています。
バラ科果樹のソルビトール代謝機構の解明と非ソルビトール合成植物への導入


リンゴ、ナシ、モモなどのバラ科果樹の持つ特殊な糖の代謝システム(ソルビトールの合成・転流・代謝システム)を解明し、そのシステムを他の植物に付与した高機能植物の作出に取り組んでいます。
花と果実における
アクアポリンの機能



植物にとって欠かすことのできない水。その輸送を細胞レベルで担っているのがアクアポリンです。我々は果実の成長や甘さ、また、開花におけるアクアポリンの機能解析を行っています。


二次代謝産物の輸送と蓄積(ABCトランスポーター・MATEの機能解析とマルチオミクス)

園芸作物は作物品質や、耐病性、ストレス耐性に関わる様々な二次代謝産物を蓄積しています。それら二次代謝産物の蓄積に関わるABCトランスポーターの機能をトマトをモデルとして解析するとともに、ブドウの機能性物質である‘レスベラトロール’の輸送体の特定にも取り組んでいます。
花弁特異的プロモーターの開発と花きの分子育種(緑色花の分子育種)

きれいな花、珍しい形の花、みずみずししく花持ちの良い花の作出を目指し、花弁特異的に発現を誘導するプロモーターを開発し、それを用いた花きの分子育種に取り組んでいます。
大果変異果樹の統合オミクス解析(枝変わりセイヨウナシのトランスクリプトーム解析)

山形県農総研と理研との共同プロジェクトで、枝変わり(突然変異)で生じた果実の大きさが2倍以上にもなるセイヨウナシの原因遺伝子の探索と、大果のメカニズム解明を進めています。


シックハウス軽減植物の開発(植物のホルムアルデヒド吸収・分解機構の解明と応用)

近年、問題となっているシックハウス症候群の原因物質である「ホルムアルデヒド」を、植物に吸収させ、室内環境を植物によって浄化させる取り組みを行っています。
ゲノム編集による高糖度トマト品種の開発



最新のゲノム編集技術を用いて、糖代謝酵素の調節因子を制御することにより、高糖度トマト品種の作出を目指しています。
トマトにおける転写因子のゲノムワイド解析



果実の色や形など様々な形質の制御に関わると考えられる『転写因子』を、トマトのゲノム情報をベースに解析し、有用形質に関わる転写因子を探索しています。

研究内容のご質問はこちらまで