トップページ 施設概要 動物標本  
  研究 教育 トピックス 利用案内 アクセス  

  飼育動物の一覧へ  
口之島牛の紹介へ

  シバヤギ(白毛)   シバヤギ(チンチラ毛)  
  シバヤギ(白毛)   シバヤギ(チンチラ毛)  
   
  シバヤギとは、沖縄や九州各地で飼育されている小型の日本在来山羊です。起源は古くに中国や朝鮮から渡来したものであるとされています。
 
 シバヤギは体が比較的小型であること、周年繁殖であること、間性の出現がみられないこと、山羊がかかりやすい病気である腰麻痺に対して抵抗力があることなどから、実験動物としての価値を認められて系統育成されてされ始めました。1950年代に農林省畜産研究所に実験動物として初めて導入されてから、人工臓器の開発や抗血清の製造、体温調節機能の研究など多岐にわたる分野で実験動物としての有用性が示されています。
 シバヤギは、明治以前からごく狭い地域で少頭数が飼育されてきたという歴史をもち、そのために長い年月の間に近親交配が行われて不良な遺伝子はすでに淘汰され尽くしていると言われています。この説に従うと、シバヤギでは近交化が進んでも近交劣化が生じにくく、よって遺伝的均質性の要求される中型実験動物の育成に適した素材であると考えられます。
 加えてシバヤギのような小柄な体格を持つ草食動物は、個人飼育や教育分野での利用にも適すると考えられ、実験動物の他にも利用が拡大することが期待できます。


当施設では、2013年度末をもってシバヤギの飼育繁殖を終了しました。その時点で飼育していた個体群は名古屋大学東郷フィールドに移動し、飼育を行っています。