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研究室の紹介
研究室の場所
〒464-8601 愛知県名古屋市千種区不老町名古屋大学大学院生命農学研究科
TEL & FAX:052-789-4179
共同利用付属施設
フィールド教育研究支援センター設楽フィールド(附属山地畜産実験実習施設)
〒441-2423 愛知県北設楽郡設楽町東納庫字向山6-1
TEL:0536-65-0124 FAX:0536-65-0409
1.現在の研究室の研究
野生動物,家畜,実験動物,展示動物の保全管理・資源利用また種や系統の変異・多様性に関する研究
1)野生動物の分布・生息調査と地理的変異・種分化に関する研究
2)野生動物の家畜化,実験動物の特性の検索,変異遺伝子の解析
3)家畜,実験動物,展示動物の飼育環境と管理技術に関する研究
2.研究室のキーワードについて
技術科学: 物あるいは現象(これを哲学用語では自然という)に働きかけて真理を探究する研究ではなく,自然に働きかけて付加価値のある物を造り出す研究.
社会貢献: 国際的あるいは地域的に人々のニーズに答え,またはニーズを顕在化させ,それに答えることにある.物的あるいは知的渇望に答える活動.
文理融合: 自然現象の研究は社会化されることによって文化となり,価値観が創造される.
自然物を対象としても社会経済的動向と無縁ではなく,そのような視点がますます必要になってきている.
課題解決型人材養成:国際的あるいは地域的に人々のニーズは課題の提示となり,これに答える研究者・技術者を要望する声はますます大きくなるであろう.
生 産: たとえば国内総生産gross domestic product (GDP)は総付加価値の総量をいうように,生産とは付加価値が原点である.
家畜,伴侶動物,実験動物,野生動物,それぞれに付加価値(すなわち生産)の対象になりうるし,
研究の一つの座標軸として農学(医学や工学も)では重要な視点である.
3.当研究室の方向性について
『野生動物,家畜,実験動物,動物園動物の保全管理・資源利用並びに種や系統の変異・
多様性に関する研究』の下に,多様な動物種,多様な解析手段を用いて「生きものの生きざま」に迫る研究を指向する.
当研究室の研究は「無用の用の重要性を明らか」にし,「無価値なるものを価値あらしめる」ことにある.
したがって,1.で説明したキーワードに循環することになる.
4.当研究室の役割について
1)生産技術の主流は生産性(効率化)を指標として研究されてきた感がある.
しかし生産の場は多様な生命が生きずく場(ビオトープ)であり,また,その生産物の安全・安心が重視されるようになっている.
これらの生命の存在を意識し,安全性に答える生産技術を科学することは重要な課題になっている.
すなわち持続的で安全・健全な生物生産を可能にする技術を科学するには
「生産の場およびその周縁における生命の存在とその多様性の理解」は重要な視点になるであろう.
それを喚起(チェックとバランス)し,生命活動を俯瞰しうる研究分野.
2)動物生産は一般には農用家畜の生産(主に動物生産科学第1分野が担当)を意識してきたが,現代はそれだけではなく,
生命科学における研究用家畜(あるいはヒトのモデルとしての実験動物)の研究も重要になってきている.
これには多様な野生動物の資源調査・保全から,より有用な実験動物の開発,既存実験動物の改良も含まれ,
これらの研究を担当できる分野とする.
3)教育目標としては,動物生産を有用資源としての野生動物の発掘から家畜生産にいたるまで広く捉え,
フィールド生態系または飼育管理下において生起する生物種の機能発現・変異・動態に関して,
調査研究データおよび文献講読によって教育を行うこととする.これらは名古屋大学学術憲章,
名古屋大学大学院生命農学研究科・農学部の研究・教育目標,名古屋大学平和憲章,等の理念に基礎を置くものであり,
研究室メンバーの活動の中に具現されるべきものである.