初代培養肝細胞 Cell DNA量の定量
LabarcaとPaigenらの方法にしたがって測定した。Anal. Biochem. 102: 344-352, 1980.
試薬
- PSB溶液
Na2HPO4・12H2O 1.7907g,NaCl 11.688gを水100mLに溶解した溶液に、NaH2PO4・2H2O 0.78g,NaCl 11.688gを水100mLに溶解した溶液を加えpHを7.4に調整する。
- Hoechst H33258溶液
Hoechst H33258 (American Hoechst Corporation)を200μg/mLとなるように溶解する。
- DNA標準液
ウシ胸腺DNA溶液(10mg/4mL)(ベーリンガーマンハイム山之内株式会社)を用いた。
方法
初代培養肝細胞のホモジネート100μL PSB溶液 2885μlを加え、次いでHoechst H33258溶液15μLを加えよく混合した。室温に30分間放置した後、励起波長356nm,蛍光波長458nmにおける蛍光光度を測定した。標準はDNA標準液5μLにPSB溶液2975を加え、後はサンプルと同様の操作を行い蛍光光度を求める。得られた蛍光光度より、サンプルのDNA量を求める。
肝細胞の尿素合成能の測定
中村敏一著「初代培養肝細胞実験法」学会出版センター
試薬
- 5mM 塩化アンモニウムを含むハンクス液
- 発色試薬 3.6mM チオセミカルバジド(thiosemicarbazide)
61.7mM アセチルモノオキシム(acetylmonoxime)
20% 硫酸
0.12M 塩化第二鉄を含む56.7%りん酸
酸混液 上記の硫酸とりん酸を999:1に混合したもの
- 標準尿素溶液 10μg/mLの尿素溶液を調製する
測定方法
60mmディッシュに培養した肝細胞の培地を捨て、PBSで洗浄後、5mM NH4Clを含むハンクス液(日水製薬;フェノールレッド不含)を加え、37℃で2時間インキュベートした。そのインキュベーション液をサンプルとした。
標準尿素溶液あるいはインキュベーション液0.5mLを試験管にとり、1mLの発色試薬と1.5mLの酸混液を加え、沸騰水中で10分間の熱処理をした。冷却後、520nmの吸光度を測定した。
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