培養肝細胞からのRNAの抽出


RNAの抽出〈肝細胞組織からのRNAの抽出〉

Solution D(Sol.D)
 4M グアニジウムチオシアネート
 25mM クエン酸ナトリウム
 0.5% サルコシル
 β-メルカプトエタノール
  RNAの抽出当日にSol.D 100mLに対し、β-メルカプトエタノールを 0.72mL混合し、これを抽出に用いた。

 2M 酢酸ナトリウム(pH4.0)
 滅菌蒸留水飽和フェノール
 クロロホルム/イソアミルアルコール(24:1)
 特級イソプロピルアルコール
 特級エタノール

 実験に用いた器具はすべてオートクレーブし、実験時及び試薬調製時には、手袋を着用した。100mm径の培養皿で培養した細胞を4〜5mLの1×PBSで1回洗い、1.5mLのSol.Dを加えて細胞を15mL遠心チューブ(スミロン)に回収し、再びSol.D 1.5mLを加えディッシュを洗い同じ遠心チューブに回収した。それをボルテックスを用いて均一になるまで激しく撹拌した。滅菌蒸留水飽和フェノールを3mL(1容)、2M 酢酸ナトリウム (pH4.0) を0.3mL(1/10容)、クロロホルム/イソアミルアルコールを0.65mL(1/5容)を加え、激しく撹拌した。15分以上氷上に置いた後、スイングローター遠心機(R90-23; SAKUMA)で20分間、3400rpmの遠心を行った。上層を全量15mL遠心チューブに移し3mLのイソプロピルアルコールを加え、よく撹拌後、-20℃に1時間以上又は-80℃に15分間放置した。4℃で15分間、アングルローター遠心機(himac CR21; HITACHI、ローター:50F6A)で10000xgの遠心をし、デカンテーションとパスツールピペットによる水滴の除去を行い、沈澱を0.4mLのSol.Dに溶解した。これを全量1.5mLマイクロチューブに移し、エタノールを1mL加え-20℃1時間以上又は-80℃15分間放置した。4℃で15分間15000rpmで遠心し、上清をデカンテーションで除き沈殿を70%エタノールで洗った。沈澱を数分間風乾し滅菌蒸留水20〜30mLに溶解し、260nmの紫外吸収によりRNA量を定量しノーザンブロッティングに用いた。


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Updated 12/16/97