大果変異果樹の統合オミクス解析

〜大果の原因遺伝子・メカニズムの探求〜

（枝変わりセイヨウナシのトランスクリプトーム解析）

プロジェクト紹介　　　 　


山形県内の複数の園地に、1本の枝だけに巨大な果実が実るセイヨウナシの樹が発見されています。この突然変異で生じた１本の枝（枝変わり）は、他の枝と遺伝的なバックグラウンドが同じため、両者の遺伝子（ゲノム）、遺伝子発現（トランスクリプトーム）、タンパク質（プロテオーム）、代謝物（メタボローム）を比較することで、果実巨大化の原因とメカニズムを、山形農総研、理研との共同プロジェクトにより明らかにしようとしています。

この大果変異枝変わりは、果実だけで細胞の巨大化、核DNA量の倍加が見られるため、核DNA量の倍加をマーカーに遺伝解析を行います。「桃栗三年柿八年・・」のことわざがあるように、果樹の遺伝解析には長い年月を要しますが、山形県農総試の開発した「早期開花セイヨウナシ」を用い、開花を促進させることで遺伝解析を飛躍的に短縮させます。

我々の研究チームは、発現遺伝子（トランスクリプトーム）解析から大果メカニズムの解明に挑みます。