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名古屋大学大学院
生命農学研究科
森林・環境資源科学専攻
木材工学研究室

〒464-8601
名古屋市千種区不老町
生命農学研究科
A館東研究棟386号室


快適居住空間の創成

バークとかんな屑による断熱・吸音材の開発

 
林地残材や木質系の工場残材等を対象原料とする断熱・吸音材を,あいち産業科学技術総合センターと共同開発した.特徴は,樹皮(バーク)と電動かんな盤等で生じるかんな屑を原料としてそのまま用いていること,およびこれらの原料を低密度のマット状に成形する手法としてバインダに「芯鞘型繊維」を応用した点にある.製造プロセスとして,異種の原料である「芯鞘型繊維」と「副原料のバーク」および「主原料の鉋屑」を均質に混合する手法を検討した.さらに,混合した原料を短時間で効率的に熱成形する手法としてヒートスルードライヤを応用した.
  材料の諸物性として,断熱・吸音性能および形状保持性が極めて重要となる.断熱性能と吸音性能については,グラスウールと同等の性能が確保され,一定条件のもとで崩壊しない形状保持性(曲げ剛性)も確保することができた.本開発製品の断熱・吸音性能は,エレメントであるかんな屑の形状が有効に寄与している.防炎(難燃)性能の付与も,特別なプロセスの追加を伴うことなく可能である.発展的課題として,1)原料として異なる樹種の検討,2)芯鞘繊維以外のバインダの検討,3)工業的な製造プロセスの開発を検討している.


バークとかんな屑を原料とする断熱・吸音材

木質壁体の熱物性

 
木造住宅の壁体構成が室内温湿度環境に及ぼす影響を明らかとするために,構成が異なる3種類の壁体([1] 土中塗り仕上げ10mm+スギ板40mm+スギ下見板10mm,[2] 一般的な土壁(土中塗り仕上げ10mm+土壁70mm+スギ下見板10mm),[3] プラスターボード12.5mm+グラスウール製断熱材100mm+窯業サイディング12mm)を作成し,それぞれの熱物性測定を名古屋工業大学の協力を得て行った.各壁体について,30cm×30cm×壁厚約10cmの実験試料を作成して熱コンダクタンスおよび熱貫流率を測定したところ,定性的には[3] 断熱材+PB 壁<[1] 板材内包土壁<[2] 一般的な土壁の順に大きかった.また,実験で得られた熱伝導率を用いて1次元非定常伝熱計算を行い,実験値との適合性から熱拡散係数を求めた.


木質壁体のJIS 準拠試験



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