中川 弥智子(准教授 博士(理学))
印刷

森林生態生理学中川 弥智子

准教授 博士(理学)

2003年、京都大学大学院理学研究科生物科学専攻博士後期課程修了、日本学術振興会特別研究員を経て、2006年、名古屋大学大学院生命農学研究科助教授(現准教授)

生命のゆりかごであり、豊かな機能をもつ森の持続性をめざして、森が、森であり続けるしくみの解明に取り組んでいます。

 人類は、森の恵みなしには生存できません。例えば森によって水質が浄化されたり水量が調節されていることはご存知でしょう。また森は生き物の宝庫です。多種多様な動植物や菌類によるネットワークによって生態系の働きが生まれ、 その恩恵によって私たちの社会は支えられています。
 森は一見すると静的なようですが、寿命や台風などの撹乱にともなう木の世代交代の時には、実は劇的な変化が起きています。世代交代が順調なら森はずっと存在できますが、うまくいかなければ森の働きが低下したり、場合によっては森が消失したりしてしまいます。
 私たちの研究室では、森が森であり続けることができるしくみの解明に取り組んでいます。木が咲かせた花のうち、種子になって芽生えて成長し、また花を咲かせる木になる確率はほんのわずかです。花粉を運ぶ昆虫、実を食べる動物、芽生えの育つ環境にくわえて、気候変動や人類による森林利用は大きなインパクトがあります。これらの要因が絡み合いながら森の世代交代にどう影響しているかを、フィールドワークを中心とした長期観察によって解明することで、生命のゆりかごのような存在である森の将来を守っていきたいと考えています。

  • 葉、枝、種子などを仕分けるところから分析がはじまる
  • 身近な里山におけるフィールドワーク